アフィリエイト広告を貼っても成果が出ないのは、どうして?

ブログアフィリエイト歴5年以上の副業Webライターが解説します。
ブログを収益化する手段として最も手軽なアフィリエイトですが、単にアフィリエイト広告を貼っただけでは成果を出すのは難しいです。
この記事では、アフィリエイト広告の成果を決める方程式と、クリック率を上げるのに必要なことを実体験に基づいて解説していきます。
アフィリエイト収益の方程式
アフィリエイトの収益を考えるためには、収益の方程式を理解しておく必要があります。
アフィリエイト収益に大事なことは、PV(ページビュー)、CTR(クリック率)、CVR(成約率)の3つです。


ページビューとは、ページが閲覧された回数、CTRとはページビューに対するクリックの割合、CVRとは広告をクリックした人が成約に至った割合です。
アフィリエイトの場合は、ここに案件の単価と、承認率を加えて、以下の方程式で収益を表現できます。
PV × CTR × CVR × 案件単価 × 承認率
たとえば、単価が1,000円、承認率が70%の案件があって、CTRが5%、CVRが5%、PVが10,000だとすると、収益は以下のようになります。
10,000PV × 5% × 5% × 1,000円 × 70% = 17,500円
収益を増やそうと思ったときにPVを2倍にするのは大変ですが、CTRやCVRを少しでも改善できると大きな収益増につなげられます。
たとえば、CTRを5%、CVRを8%にできたとすると、以下のようになります。
10,000PV × 6% × 8% × 1,000円 × 70% = 33,600円
これだけで、2倍近くの収益になっていることがわかります。
アフィリエイトリンク3つの種類
アフィリエイトリンクには、大きく分けて3つの種類があります。
- テキストリンク
- ボタンリンク
- バナー
試しにドコモアフィリエイトのリンクを使ってそれぞれの違いを解説していきます。
テキストリンク
テキストリンクとは、テキストにリンクを貼り付けただけのシンプルなアフィリエイトリンクのことです。
たとえば、以下のリンクがテキストリンクの例です。
テキストリンクにすると、文章の中に自然に広告リンクを埋め込めるようになります。
体感的には、このテキストリンクが最も使いやすく、私が運営しているブログでは80%くらいがこのテキストリンクです。
ボタンリンク
ボタンリンクとは、ボタンタイプのアフィリエイトリンクのことです。
たとえば、以下のボタンがボタンリンクの例です。
ボタンリンクにすると、リンクの場所がより明確になって「ここをクリックしてくださいね」という意図がより読者に伝わるようになります。
一方で、「このボタンを押すと何か悪いことが起きないだろうか?」という警戒感を抱かせることもあります。
私が運営しているブログでは、全体の20%くらいがこのボタンリンクです。
バナー
バナーとは、画像タイプのリンクのことです。
たとえば、以下の画像がバナーの例です。


バナーは目立ちますが、いかにも広告の感じが出てしまうので、ボタンリンク以上に読者に警戒感を抱かせてしまいます。
私の運営しているブログでは、バナーは使っていません。
アフィリエイトリンクの平均的なクリック率と成約率【実績も公開】
アフィリエイトリンクの平均的なクリック率(CTR)と、クリック後の成約率(CVR)は以下のように言われています。
クリック率(CTR):3~5%
成約率(CVR):3~5%
しかし、クリック率と成約率はケースバイケースで、集客の質によって大きく異なってきます。
ちなみに、私のブログで扱っている案件のうち、5つの案件でCTRとCVRを見てみると、以下のとおりです。
案件 | CTR | CVR |
A | 2.7% | 11.0% |
B | 2.9% | 12.4% |
C | 3.3% | 5.9% |
D | 1.6% | 8.8% |
E | 4.9% | 16.7% |
クリック率(CTR)は一般的に言われている範囲ですが、成約率(CVR)は10%を超えているものもあります。
いずれもレビュー記事、ランキング記事にリンクを置いていたり、強い購買理由がある人に向けて訴求したりしているので、成約率(CVR)が高くなっているのでしょう。
ちなみに、案件A~Eは単価の安い順に並んでいて、案件Aの単価は1件200円、案件Eの単価は3,000円超です。
このことから、単価の高さとCTR・CVRには相関がなくて、重要なのは集客の質であることがわかります。
アフィリエイトリンクのクリック率を高める4つの方法
アフィリエイト広告のクリック率を上げるためには、以下ことを考える必要があります。
- 購買意欲の高い読者を集める
- 読者がクリックしたくなるタイミングでリンクを設置する
- 読者にとってハードルの低い言葉を使う
- マイクロコピーを入れる
それぞれ詳細を見ていきましょう。
購買意欲の高い読者を集める
大前提として、購買意欲の高い読者を集めるようにしましょう。
たとえば、ある家電商品をアフィリエイトで扱うとします。
購買意欲の高い読者とは、この家電商品を買おうかどうしようか迷っている人や、買うことをほぼ決めていて最後の念押しをしたい人などです。



検索キーワードで考えると、「(家電商品) レビュー」「(家電商品) グレードによる違い」みたいなキーワードでしょう。
一方で、購買意欲の低い読者とは、家電商品を買うことに興味のない人や、すでに買ってしまった人です。
たとえば、おすすめのラーメン屋をレビューした記事に、「ところでこんな家電商品を買ったけど、おすすめですよ」と書いてあってもほぼクリックされません。
あるいは、「(家電商品) 緑ランプ 意味」のような、明らかに買った後に検索するキーワードで集客しても、クリックされることは少ないでしょう。
したがって、クリック率を高めるためには、商品に対して強い興味がある人を集客することが大事です。
逆にいうと、購買意欲の低い読者ばかりだと、この後に解説する方法もすべて無駄になってしまいます。
読者がクリックしたくなるタイミングでリンクを設置する
読者がクリックしたくなるタイミングでリンクを置いておくことも大事です。
クリックしたくなるタイミングってどこですか?



検索意図によって異なりますが、一般論はあります。
記事の冒頭・目次より手前
高いクリック率になる代表的な場所が、記事の冒頭、目次の手前です。
購買意欲の高い人はせっかちになっていることが多いので、記事の冒頭にリンクを置くとクリックしてもらいやすいです。
私の経験では、お悩み解決型の記事だと、冒頭にあるリンクはよくクリックされるイメージがあります。
また、ランキング記事でも詳細に入る前に概要を示した一覧表があると、クリック率が高くなります。
先ほど例に出した案件Eは、ほぼ記事の冒頭でリンクがクリックされています。
「●●が高いけど、節約できないだろうか?」
●●を普通に使うと、年間で約15,000円かかるので、少しでも節約したいと思ってしまいますよね.
実は、年間の費用を半額にできる方法があるんです。
それが、商品Xを使う方法です。
この記事では、商品Xで費用を節約する手順を解説していきます。
(商品Xにアフィリエイトリンクを貼る)
記事の最後
記事の最後もクリック率が高くなる場所です。
記事を最後まで読んでくれる人は全体の10~20%ではあるものの、高い熱量がある人でもあります。
最後まで読んで納得した人に向けてアフィリエイトリンクを貼ることで、自然な流れでリンクに誘導できます。
商品Xには使い方の点でデメリットはあるものの、それを上回る以下3つのメリットがあるとわかって頂けたかと思います。
- 商品Xは***
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みなさんも商品Xを使って、ぜひ節約に挑戦してみてください。
商品Aを試してみる>>
(商品Xにアフィリエイトリンクを貼る)
記事の途中で購買意欲が高まるとき
記事を読んでいる途中に購買意欲が高まることもあります。
たとえば、メリットとデメリットを説明した後や、口コミを紹介した後などです。
こうしたタイミングで、アフィリエイトリンクを置いておくと、自然な形で誘導できます。
また、登録手順や購買手順を説明するときにリンクをさりげなく置いておくのも有効です。
読者にとってハードルの低い言葉を使う
リンクに記載する文言は、読者にとってハードルの低い言葉を使いましょう。
ハードルの低い言葉とは、「リンクを押しても問題ないな」と思ってもらえる言葉のことです。
たとえば、「商品Xを買う」という言葉を使うと、読者「このボタンを押したらすぐにお金を払わないといけないのでは?」と不安に思ってしまいます。
「商品Xを見る」「商品Xを試す」など、リスクを感じにくい言葉にすることで、読者がリンクを押すハードルが低くなり、クリック率を高めることにつながります。
マイクロコピーを入れる
マイクロコピーも重要な役割を果たします。
マイクロコピーとは、リンクのまわりに置いてリンクを促すための言葉です。
たとえば、ドコモアフィリエイトのボタンリンクを例にすると、以下のようなマイクロコピーが考えられます。
\登録無料/
\ドコモの有名サービスで収益を得られる/
マイクロコピーに引きの強い言葉や、読者にとってボタンを押すメリットになるような言葉があると、読者のクリックを促進できるようになります。
アフィリエイトで成約させるために必要な2つのこと
ここまでは、クリック率(CTR)を高める方法について解説してきましたが、成約させるためには成約率(CVR)も重要です。
成約率を高めるためには、以下2つのことが重要です。
- 読者がメリットを感じる案件にする
- 手順を丁寧に解説する
それぞれ詳細を見ていきましょう。
読者がメリットを感じる案件にする
成約率(CVR)を高めるためには、読者がメリットを感じてくれる案件にするのが大事です。
クリックした後に商品を見て、「この商品は本当に私にメリットがあるの?」と疑問に思ってしまうと、なかなか成約しないからです。
あるいは、本当はメリットがあるのに、広告主のサイトを見ても「よくわからない」となっても成約は難しくなります。
案件を紹介する前に、広告主のサイトを見て、本当に読者にとってメリットはあるのか?そのメリットは読者に伝わるようになっているのか?をよく考えるよにしましょう。
手順を丁寧に解説する
読者の中には、リンクを押した先の展開が見えないと不安という人も少なくありません。
そこで、登録や購買に至るまでの手順を細かく解説するようにします。
- 購入する前に準備するもの(クレジットカードなど)
- 購入するときに入力する情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど)
- 手順に沿って進めたときに必要となるアクション(メールが送られてきて認証する必要があるなど)
- 注意点(少しわかりにくい箇所など)
これらのことがブログの中で明らかになっていると、読者は安心してリンクを押して手順を進められるようになるのです。
アフィリエイトのクリック率・成約率を分析する方法【中級者向け】
アフィリエイトリンクの設置方法には、「これが絶対」というものはないので、設置後の分析も重要になります。
分析方法としては、以下3つあります。
- ASPの数字を見る
- ヒートマップ分析をする(Clarityを使う)
- Googleアナリティクス・タグマネージャーでクリックを計測する
ASPの数字を見るのは最も簡単な方法です。
たとえば、A8.netだと以下のように簡単に把握できます。


ヒートマップ分析をするなら、Microsoft Clarityが有効です。
ヒートマップ分析をすることで記事の途中で離脱する人の割合や、どのリンクがクリックされているかを視覚的に判断できるようになります。
たとえば、クリックに関しては以下のように、赤くなっているところほど多いと分析できます。


Googleアナリティクスとタグマネージャーを組み合わせることで、クリック数やクリックされたリンクのテキストなどを分析することも可能です。(タグマネージャーに関する本はこちら)
このように分析をすることで、一般論としての正解ではなく、自分のブログに合った正解を導けるようになります。
アフィリエイトのクリック率に関して【よくある質問】
まとめ
以上、アフィリエイトリンクのクリック率を高める方法について解説してきました。
クリック率を高めるには、以下4つの方法が有効です。
- 購買意欲の高い読者を集める
- 読者がクリックしたくなるタイミングでリンクを設置する
- 読者にとってハードルの低い言葉を使う
- マイクロコピーを入れる
正解は、ブログの内容や扱う案件によって異なるので、リンクを貼った後は分析とテストを繰り返すようにしてみましょう。
なお、クリック後の成約率(CVR)を高めるためには、以下のことが有効です。
- 読者がメリットを感じる案件にする
- 手順を丁寧に解説する

