ブログに必要な記事数ってどのくらいなのだろう?
ブログ歴5年以上の副業Webライターが答えていきます。
冒頭の質問を正確に言い換えると「自分がターゲットにするPV数や収益を上げるためには、どのくらいの記事数が必要なのだろう?」ということだと思います。
この記事では、私が運営しているブログのうち3つを事例として、ブログの記事数について解説していきます。
記事数がPV数や収益と比例しない【実例あり】
結論から言うと、PV数や収益と記事数は全く関係がありません。
とある有名な転職ブログは、20記事未満の記事数で年間1億円以上の収益を上げていました。(その後、大手企業に数億円で売却されました)
これはかなり極端に成功した例ですが、記事数と収益が無関係であることを示す好例とも言えます。
他人の例をあげて語っても説得力がないので、私のブログを例として、記事数とPV数・収益にいかに比例しないかを見ていきましょう。
詳細のデータまでは公開できないので、おおよそのジャンル、おおよその数字で話をしていきます。
事例1:30記事で月2万PV
これはあるニッチなジャンルに特化して作ったブログの数字です。
1ヶ月で30記事を書いた後に放置していましたが、3ヶ月後くらいから検索エンジンに評価されてきて、半年後には月2万PVくらいまで伸びました。
狙っていたキーワードの半分くらいで上位をとれたこともあって、その後のPV数は維持されています。
実際にそのブログの推移をサーチコンソールで見ると、以下のとおりです。
収益化目的で作ったブログではありませんが、一部の記事で収益化をしていて、月に1万円ほど収益を上げています。
事例2:40記事で1万PV
これはエンタメ系のジャンルに特化したブログの数字です。
3ヶ月ほどで20記事を書いて、その後は1ヶ月に2-3記事くらいのペースで追加をしています。
検索エンジンに徐々に評価されるようになってきて、この数ヶ月は月1.5万PVくらいを維持しています。
このブログはがっつり収益化を狙っていて、月に30万円ほど収益を上げています。
調子がよいとA8.netだけでも、以下のような感じで発生します。
事例3:300記事で月30万PV
これは過去に運営していたブログの数字です。
1年半くらいかけて300記事を作った後に放置していましたが、月30万PVを数年間ほど維持していました。
ジャンルはビジネス関連の雑記ブログです。
落ち目になったところでサイトを閉鎖して、一部のコンテンツを別のブログに移転しました。
おそらく今同じようにブログを作っても、検索エンジンで評価されないと思います。
このブログは収益のほとんどをアドセンスで占めていて、アドセンスの収益が月に8~10万円くらいありました。
ここまでの実例を見ると以下のことが言えます。
- ブログの記事数が多いからといって、PV数が多いわけではない
- ブログのPV数が少ないからといって、収益化できないわけではない
ですので、記事数を増やすことに意識を向けすぎるのはやめた方がよいでしょう。
記事数を増やすことのデメリット
記事数を増やすことが、デメリットになるケースもあります。
記事数を増やしすぎたときに起きる主なデメリットは、以下2つです。
- 管理が大変になる
- SEOの観点からマイナスになることもある
それぞれ詳細を見ていきましょう。
管理が大変になる
純粋に記事数が多いと、管理が大変です。
30記事くらいであれば、記事の情報を更新したり、内部リンクを修正したり、テーマを変えたりすることも容易です。
しかし200記事もあるブログだと、更新のためのリライトをするだけでも大変です。
私は昔、はてなブログで200記事作った後にワードプレスに移転させたことがありますが、移転作業で丸2日徹夜でかかりました。
30記事くらいの段階であれば、半日もかからずに完了できた作業でも、200記事あると丸2日になります。
このように記事数が増えると管理が複雑になるので、できる限り少ない記事数で運営しておいた方がよいでしょう。
SEOの観点からマイナスになることもある
管理だけなら気合いで何とかなるかもしれませんが、SEO的にマイナスになるリスクもあります。
最近のSEOでは、ブログ全体として何かの専門性があることを好む傾向があります。
たとえば転職について書くなら、ひたすら転職だけを書く方がSEO的には評価されやすくなります。
そこで記事を増やしてもっとアクセスを増やそうとして、イタリアンの食レポを入れると、食レポ記事が検索エンジンに評価されずにアクセスアップにつながらない可能性があります。
新しい記事が評価されないだけならよいですが、ジャンルの全く違う記事を書くことで、既存の転職記事の順位が落ちてしまう可能性もあるのです。
そもそもブログの記事数を増やす目的は、アクセス数や収益を増やすことだと思うので、増やした結果として検索エンジンの評価が落ちてしまうなら本末転倒です。
記事数よりも重要なこと
初心者のうちはブログの記事数を気にしていまいがちですが、ブログを書く際には記事数よりも重要なことがあります。
それは、以下4つです。
- ブログが提供する価値を明確にする
- ブログが目指す完成形をイメージする
- 適切な検索キーワードを選ぶ
- 質の高い記事を作る
それぞれ詳細を見ていきましょう。
ブログが提供する価値を明確にする
よいブログを作るためには、ブログで提供できる価値を明確にすることが大事です。
価値と言われても、よくわかりません。。。
価値とだけ言われても難しいと感じるなら、価値を考えるために以下の質問に答えてみましょう。
- ブログは誰をターゲットにしていますか?
- その人は今何に困っていそうですか?
- ブログを通じて、その人にどうなってもらいたいですか?
このシンプルな3つの質問に答えることができれば、ブログが提供する価値が見えていきます。
たとえば、以下のように考えます。
- 社会人10年目で、1社で長く働いた人
- 始めての転職をしようか迷っていて、できれば年収を下げずに転職したい
- 社会人10年目で始めて転職するときの注意点、エージェントの活用方法、年収を下げずに転職できるコツを知ってもらう
ログの価値は「始めて転職する社会人10年目の人が安心して転職活動をできる情報を提供し、その人が結果としてよい転職先を見つけられる状態にする」ことだとわかります。
雑記ブログを書いているので、ブログ全体の提供価値を設定できません。
雑記ブログを書いている人は、カテゴリーごとに提供価値を考えてみることをおすすめします。
ブログが目指す完成形をイメージする
ブログの提供価値をおおよそ決められたら、ブログが目指す完成形をイメージします。
完成形とは、以下のようなことです。
- 決めた価値を提供できているブログの状態(必要な記事やカテゴリー)
- それを実現するためのおおよその記事数
このように完成したときに必要な記事数をあらかじめ考えておくのです。
私が実例で紹介したブログも、全て完成形を思い描きがなら必要な記事数を設定しているので、「今の記事数でよいのだろうか?」と悩むことがありません。
最初の目標が達成できた段階で、カテゴリーを追加して新たに記事数を増やしていくか、そのまま放置してリライトだけ継続するかを決めます。
適切な検索キーワードを選ぶ
検索キーワードはアクセスを集めたり、収益を上げたりするのに大変重要な要素です。
アクセスの少ないキーワードで記事を書いてもPV数は増えませんし、収益につながらないキーワードでアクセスを増やしても収益は増えません。
完成形を描くときに「自分が書くジャンルにはどんなキーワードが必要なのだろうか?」と考えて、最初にそのキーワードをいくつか洗い出しておくのがよいでしょう。
私はこの作業をやるときには、Ubersuggest(ウーバーサジェスト)というツールを使います。
Ubersuggest公式サイト⇒ https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/
Ubersuggestを使うと、キーワードごとのアクセス数、同じジャンルの他のブログがアクセスを集めているキーワードなどを分析できます。
分析したキーワードをリスト化することで、どのキーワードに関する記事を自分のブログで書くかを決められようになります。
質の高い記事を書く
検索キーワードを選んだら、質の高い記事を書いていきます。
質の高い記事とは、以下のような記事のことです。
- 検索意図に合っている記事
- ユーザーの知りたいことが知りたいタイミングで書かれている記事
- 顕在ニーズだけでなく、潜在ニーズにも答えている記事
質の高い記事を書く手順は、以下の記事に書いているので、あわせてご覧ください。
まとめ
以上、ブログの記事数とPV数・収益との関連性について書いてきました。
結論を言うと、ブログの記事数とPV数・収益は無関係です。
実際に私の複数のブログでも、そのことが証明されています。
初心者のうちは無理に記事数を増やそうとしてしまいがちですが、記事数をむやみに増やすことには以下のデメリットがあります。
- 管理が大変になる
- SEOの観点からマイナスになることもある
ブログ運営においては、記事数を増やすことよりも、以下のことの方がより重要になってきます。
- ブログが提供する価値を明確にする
- ブログが目指す完成形をイメージする
- 適切な検索キーワードを選ぶ
- 質の高い記事を作る
ブログをある程度の形にするには記事数は必要ですが、無計画に増やすことのないように注意しましょう。